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Webサイト制作は安ければいい。は間違い。

ほぼ100%の発注者は「価格のみ」で判断している
Webサイト制作を発注するとき、どんな判断基準で業者を選定するでしょうか。
私の経験上、多くのクライアントは「価格」で発注先を選定しています。
どうせ買うなら確かに価格が安ければ安いほど良い。
しかし、ほんとうに「安ければ安いほど良い」のでしょうか。
Webサイト制作は、デザイン、ページのクオリティ、サービス内容などによって料金が決定されます。
制作料金が安いということは、単純にそれらにかける時間や労力が少なくなるということを意味します。
問題が起こることも
実際「期待外れのデザインがでてきた」「ページの標記についてクレームがあった」等、安い料金の制作にした事で
弊害がでているケースも良く耳にします。
・デザインがダサいし、違うパターンを希望しても作らない。
・XHTMLで作っているのにHTML5ロゴを掲載するなど、サイトにウソの標記をする。
・ライセンスを取得していない素材やフォント、テンプレートを使用している。
・他社のデザインやコーディングから大部分を流用している。
・制作に関しての打合せもなく、ほぼテンプレート通りの構成で作っている。
これらは実際に私のもとに問い合わせのあった事例です。
そのほとんどが、驚くべき安い価格で発注されていました。
新規制作・リニューアルは数万円、更新サービスは数千円/月レベルです。
このような「商品としてのクオリティの低さ」に気づければまだ良いのですが
世の中の多くのサイトマネージャーの方はそれに気づかず、運営しているようです。
もし私が発注側であればこのような制作物に一銭だって払いたくは無いですが。
「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉がありますが、
このような低品質のサイトが増えることで、それが常識になってしまい
良いサイトが減っていくというのがなんとも悲しい限りです。
安い料金で制作するということは薄利多売で商売をしているということですから
余計に低品質のものが増えていくという、まさに負のスパイラルができあがっています。
発注側も学習すべき
こういった低品質のサイトを発注しないために
Webサイトを発注する方々は、まず、価格のみで業者を選定しないことです。
価格は非常に比較しやすい指標ですが、業者は玉石混合ですからこれは非常に危ういことです。
100円のリンゴと80円の腐ったリンゴを前に置いて、迷わず後者を取るようなものです。
もちろん価格以外の要素で判断するには発注側もそれなりの知識を得なければなりません。
でも、それで失敗せずに済むのであれば、後々のメリットは大きいです。
すくなくともコレだけは抑えておきたいたった一つのこと。
とはいえ「専門知識を学習する時間が無い」という方もおられると思います。
そんなときは、とりあえず下記の一点だけでも確認してください。
それは・・・
その業者の制作実績です。
ほぼ全ての業者がWebサイトを持っていますので、まずはそこにアクセスし「過去の実績」を良く見てください。
特に
・他の業者と比べてデザインに遜色が無いか
・実績ごとにデザインにムラがないか
要は、見た目の綺麗さとクオリティの水準が保たれているかを判断することです。
デザインが良いということは、最低でも良いデザイナーが一人は所属しているということになります。デザイン専属スタッフが一人いるということはその他にコーダーやエンジニアという専門性を持ったスタッフが数人いる可能性があります。専門的なテクニックを持ったスタッフが多ければ、それだけサイトのクオリティは高くなります。またスタッフが多ければ、サイトごとに担当者を置けますので手厚いサービスを受けられることも多いです。
実績ごとのデザインが良かったり悪かったり、ムラがあるということはデザイナーが社内にいない(外注している)可能性が高いです。もしくは料金の高い案件は専属デザイナーにやらせて低価格の案件はデザイン技術の無いスタッフにやらせるなどの切り分けをしている可能性もあります。
さいごに
安い業者に低品質のサイトを作ってもらい
ひたすら更新料やリニューアル料金をその業者に払い続ける・・・
知人がショップのサイトマネジメントをしており、そんな状況で10年近く契約していたことがありました。
(ちなみに今も「価格が安いから」という理由で同じ状況ですが・・・)
ネットバブルが弾けて、相場が無駄に下がってしまったことも
悪貨が増える一因になったと私は考えていますが
ただより高いものはないし、安かろう悪かろうが多いのも事実。
せっかくWebサイトを持つのであれば良い業者を選びたいものです。